先日ニュースで話題となったwikileakでの機密情報の公開は実に衝撃的でした。あの手のものは大なり小なり昔から存在してましたが、実質機能していないものでした。ネットの効果を誰しも感じていなかった、関心の低さから、無視できる情報として扱われていたと考えています。それが今では大々的に公開運営されているばかりか、かのようなことになるとは。公開(漏洩?密告?)されたトップシークレットではないそうですが、機密情報であり、それが9万も流れ、7万以上もが公開されてしまうとは。カットされた2万は流石に公開するには問題があるとされた情報と、あるジャーナリストは分析されています。
何せ敵対勢力にプレゼントを無料で差し上げているような状態です。これが自由の行末だとしたら実に恐ろしい。ジャーナリズムの良心については度々議論の的になりますが、ますます難しい問題に直面しそうです。ましてや一般人の良心ほどいい加減なものはないので、今後こうした流れが加速するのが確定している現代には背筋の寒いものを感じます。本来の使い方としては、例えば食品偽装などの内部告発、内部の不正を暴くためのものだと思います。創設にはそうした意図もあったと聞いております。それが、こうしな極めて政治的な問題が出てくると・・・怖いですね。ネットにはこうした当事者とは関係なく、事前の擦り合わせなく、情報が公開されるという側面があります。
そういった意味で同一なのがアメリカでの大臣電撃解任劇です。事実だとしたらかなり衝撃的なのですが、メールで「辞任届を提出しなさい」といった旨のメールを一方的に送信され、すったもんだあったでしょうが解任に。そもそも解任の理由が、とある映像の一部のみを報道が取り上げ、繰り返し繰り返しその部分だけを報道は流し続け「大臣の人種差別的発言」と恣意的に煽り、民意が反応し至ったそうです。これはそもそもが操作されたもののようです。日本でも覚えがあると思いますが蓮舫議員の「二位じゃダメなんですか?!」の発言もそうです。言葉というのは前と後で大きく変化していきます。ですので発言の主旨を正確に捉えた上で編集する責任があります。それを無視し、揚げ足をとり、恣意的に民意を誘導した結果として解任至ったようです。
そもそも情報の真意を確認しようとせず、本人に弁明の機会を与えることもなく、メールで、解雇指示とはどういったことでしょうか?これが事実だとしたらなんといういい加減なことか!?その後、誤解がとれ大臣に復帰の要請がされているようですが、元大臣は回答を保留しているようです。心情的にはとてもよくわかります。かの国はこのようなことで大丈夫なのでしょうか。当然この国もそうです。マスコミの恣意的誘導は悪質の極みです。
ただ、このニュースから感じられるのはネットの情報に対するアメリと日本の捉え方の違いです。アメリカではかなりネットの情報ソースを活用しております。対して日本ではマスコミが恣意的に「ネットの情報はいい加減、当てにならない、信憑性がない」などの吹聴し、先日の参議院選挙でも結局認可されませんでした。未だ原始時代の日本。これはマスコミ(記者クラブ)が保身の為にネットは信用しないようと意識を植えつけようとしているだけです。
「こんな馬鹿げた誘導に誰が従うものか。マスコミこそ信用ならない」と思っていたら、多くの日本人は相当左右されている人が多いようです。
ある食事会では、「wikipediaなんて当てにならない。一般人が編集しているんでしょ?」と仰っている方がおりました。私はこの発想にも大いに驚かされました。こうした発言には「お上の言うことは正しい」「専門家の言うことは正しい」と闇雲に信じ思考停止を生むと考えます。紙の辞書にも間違いはいくらでもあります。十分に確認し、推敲を繰り返してもミスはあります。草書の専門書をとっても、そこここに間違いはあります。「この字は孫過庭は書いてないのに何で辞書にのってるんだ。合字じゃないのか?」と思うこともありますが仕方ありません。なぜなら人間だからです。人間はミスをおかすものです。だから原発は私は反対なんです。ミスったら人類には取り返しがつかないからです。
この問題はリテラシー能力の差が大きいです。読みこむ能力さえあれば、何が嘘か、本当かは概ね判断できそうなものです。ただ、それがどの程度かは個々に委ねられています。中には事実を目撃してもなお信用しようとしない人もおります。今後の時代はこのリテラシー能力の差が問われる時代になりそうです。その上で正しい情報を収集すれば自ずと結論は見えてきます。それを怠れば大きな間違いを犯すことになりかねません。
ネットで現実でも黙して語らずが最大の自衛手段になりそうです。
ただし、それは時代に逆行する動きに思えます。
時代という大きな流れは個人ではかえようがありません。
地金の価値が問われそうです。
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