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2021年6月1日火曜日

ハルミ洋品店:強さ、続けること


前文

  我が家の緊急事態も継続中。思った以上に深刻だったので覚悟を据え赴いた。ただ、ギリギリ間に合ったようだ。白旗を上げたくないので医師も半ば無視してやれることをやる。親子で体質が似ているので手に取るように分る。疲労困憊だけど私にとっては尊く嬉しい時間でもある。

 師が去った時、体調不良をおして片付けをした。その時に実感する。心身共にしっかりお別れをするには時間がかかるんだ。満身創痍だったけど、二ヶ月におよぶ片付けが心の整理と死の実感を育んでくれた。

 母と笑いながらママゴトのような会話。書をする私の横で父が寝息をたてる。どこか感動的ですらある。長く「自分はお別れ出来るだろうか?」と心配していたが、先生がその機会と方法と猶予を与えてくれたような気さえする。後は倒れないようにコントロールするだけ。

 こういう時先生は「絶対に普段やっていることを止めちゃ駄目。辞めちゃう時点で素人なんだよ」と言った。それを思い出し時間の合間を縫って可能な範囲で全部やっている。日課にしていたゲームですら。(笑)


2021.5.5

「よしっ!! わかった」と覚悟を決め、腹を据え、下準備の為に奔走したGW。「十条には行けないかもと思いつつ」見事タイミングが合って会いに行けた。「やっぱり先生だなぁ」と独り言。行かせたいんだろう。先生は兎に角我儘だった。困りごとがあるとこっちが病床に伏しているのに無茶を承知でお願いして来る。多分、お父さんのことが心配なのだろう。

 次、会えるのは何時になるか判らないが、考えても仕方がない。師からも教えられた。 「考えてるうちは逃げてる。もっと言えば余裕があるんだよ。必死な人は動きながら考えている。目先の自分が出来ることをヤレばいんだよ。それだけ。他人や他の何かに期待しているうちは甘ちゃんなんだよ。子供なんだ」と言った。



あんれま~、また一か月で随分と様変わりしたね。

諸々片付き、唯一出来た時間に顔を出しに向かう。

疲れ切っている自分を感じる。

生憎の雨だが、こういう時は不思議と気にならない。

今回もお茶とお茶菓子を持参だ。

お父さんは上品で、基本、頂き物を目の前で手をつけない。

私もそう躾けられたが、勤め人時代に止めた。



おーやってるやってる!!

いいね~、勇気づけられる。

後期高齢者だから(しかしなんか失礼さを感じる単語)

今年の10月で開店してから満59年。



あら~、爽やかで夏らしい服。

「母に買っていこうかなぁ」とふと考えるも、

まぁ、今はそれどころでは・・と改める。



猫ちゃんが愛らしい服と、植物の柄が明るい気分にさせる。

奥を覗くと食事中だったよう。



撮影の為にマスクを取って下さる。

「こんなお爺さんとってどうするんだい?」と苦笑されながら、

毎回お願いしている。(笑)

今回は商売について、

お父さんの過去の人生について

色々な話しを2時間半ほど聞かせて頂く。

どんなジャンルでも言えることだが、

表面上からは判らない知見が詰まっている。

本当に深い!!

私「商売の極意みたいなものあると思うのですが、

お父さんが実感したもの、

何かあればお伺いしたいんですが」と問うと、

「売ろうとしないこと」

まるで漫画みたいだけど、これ、凄いわかる。

普通・・・売りたくなるよねぇw

また、よくよく伺うと当然それだけじゃない。

一言で表現すると結局は「総合力」なのだ。

芸術や表現と同じ、全てに通じる。

師の言葉

 長くやることを侮っている人は多いと感じる。それは老若男女問わずで、年配の方にも安易に考えている人が多いと感じる。それは心理的には致し方ない部分もある。「時に再びは無い」からだ。つまり自分で「もう時間が無い」と思っている。自分に寄せて、自己を正当化する為。やらない理由探し。

 師は「何歳だろうが今始めるのが一番早い!!『思い立ったが吉日ってあるでしょ?』 後は無いんだよ。言い訳は潔くない!!」と。他にも「僕に言わせれば、五歳で始めようが辞めてしまえば無意味だね。その人にどんなに才能があろうが僕は一切評価しない。だから僕は皆に言いたい。一度を手を出したのなら最後まで、死ぬまでヤレと。それだけで見えてくるものがある。マッちゃんもコレを伝えて欲しい!!」と。

 更に「何時プロになれるんですか?とか、能率が最初に浮かぶ時点でその人は一生素人だよ。そういう人は自分を賢いと勘違いしている。そういう人が本当に能率がいい生き方をしているかと言うと、していないね。沢山見てきたから僕は言えるけど、皆遠回りしているし、理由つけて辞めちゃう。遊んでいるだけなんだよ。本物は言う前にやってるから。そして辞めないよね。ただ、やる。それだけのこと」

 先生のお父さんは当たり前のようにやっている。社会や緊急事態宣言、先だった息子にも文句を言わない。「ただ緊急事態宣言は参っちゃったよね~。お客さんがそもそも歩いていないから。商売の張り合いが無いってもんだよ」と笑う。出来ることをするだけ。親子揃って凄い方だと、来るたびに勇気づけられる。

 私は「来年の10月で満60周年だから、その時は私がセッティングするので食事にでも行きましょうよ!!」と言うと、「いいよ、そんなの。単なる結果だから。そうか、来年で60年なんだ、言われるとそうなるか」と。



通りを歩く人は本当に疎らだった。

311の時、師は言った。

「それぞれが出来ることを、それぞれの持ち場で淡々とやる、

この尊さを解らない人が多くなったよマッちゃん」



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