2011年7月25日月曜日

武田邦彦:政府と電力の反撃に備えて(2) 被曝の損害と便益



政府と電力の反撃に備えて(2) 被曝の損害と便益
(引用)
ICRPは三つの基本原則の第一を、このように説明しています。

つまり、この文章にありますように、一般公衆の「被曝」は「押しつけられたもの」であり、もし被爆を受けるなら、その個人が「被曝の損害を上回る便益」が得られなければならないというのです。
放射線防護の専門家は「被曝を増やす」ことに熱心ではいけないのは当然で、むしろ、被曝を押さえることが必要で、仮にどうしても被曝が増える場合、その「便益(得になるもの)」がなんであるかそれを明らかにしなければならないのです。
「どうせ、子供と国際勧告を知らない母親、それに無関心な父親が相手だ。ウソをついてもかわせるだろう」
 とたかをくくっているように見えます。 
本来、放射線の専門家も、自治体の首長も、そして教育委員会や校長先生なども、「社会で尊敬される立派な人格者」であるはずです。その人たちが子供の無知を利用して、我が身の保身に走ったのですから、日本も落ちたものだとがっかりします。 
東電が損害を出して、その損害を回復することが便益なら、他人に危害を与えても、病院に連れて行けば怪我をさせたことは相殺するという奇妙な社会になってしまいます。
ICRPの防護原則は、「放射線を浴びることによる損失に対して、利益がなくてはならない」ということであり、それを国民に説明することこそが専門家のもっとも大切な役割だからです。