最終日に行ってきました。
日が短いですねぇ。そして、あの永遠とも続く夏の暑さからは想像もつかない寒さ。
出かける用事は昼前には行動を開始しないと、昼食食べてから、とか思うと手遅れに夕暮れです。
16時半には真っ暗ですから。
ゴッホ展がやっているんですね。
14時前で人の波。
「ここは世界一有名なネズミのいる遊園地か?」
と思わせるほどの列。1時間後に上から眺めたら、列の長さは倍になっていました。
あれでは鑑賞する余力は残されていない気がする。
平日動ける方は平日の昼がいいですよ。多分。
私にはゴッホは刺激が強すぎるのでパス。彼の作品は写真ですら見ていると具合が悪くなる。
「となると、雪舟展も人が多いのかな?」
と思っていると、感動的なほど閑散としている。
「やったw」
落ち着いて鑑賞できます。寄ったり、引いたりしてね。人が多いと出来ないんですね。贅沢な空間と時間を満喫。
先生の写真の横で写真をとられ、20分ほど先生の作品を鑑賞。製作過程を見ているので、最終的にどうなったのかは気になっていた。「コウなったか。なるほど」うんうん、と一人頷きながら寄ったり引いたりを繰り返す。
凄い。凄いなぁ。4行目の大きなウネリに一人興奮。精緻を極めた先生の興味は既に皆が求めている境地には無いことを5念ぐらい前より理解していたが、それにしても凄い挑戦である。その挑戦の第一作より明らかに完成度が高い。雲泥の差である。そして、伸びシロを感じた。まだまだ、この先が見えそうだ。個人的には泰永書展の作品のほうが好き。
他では、雪舟の茄子と天橋立が興味を引いた。特にお気に入りは茄子!!茄子ですよ!!先生の作品と茄子は何度も往復して見てしまった。茄子・・・現物がみたいなぁ。これは複製だった。
チラっと見て、フィルターのようなものを感じたので「複製かな?」と思い、近くに寄ってプレートを見るとやはり複製と書いてあった。今の複製技術は、例えるならCGのようにすごくなっているのだろう。ただ、それでも本作のもつ力がない。前へこないのだ。「これほどの作品なのに前へこないのはおかしい」 薄靄の少し向こうに作品があるのを感じる。少し引っ込んでいる感じに見える。とはいえ、現物の巻物も1作だけ展示されていたが、部分複製の部分はわからなかった。ま、もとより粗探しするつもりは毛頭ない。巻物の作品は、置きの場合が多く、距離感がつかめないので作品を十分に鑑賞できないから好きではない。本来は手にとるものだろうから。
他に書道展も多数やっておられたので拝見させて頂く。
「ん!?面白いなぁ」と思う作品が1作あった。凡そ日本人ではかけない雰囲気をもっている。デザイン的に見えるのだが、デザインぽくしようという意思を感じ無い。漢字を書こうとして、筆理が身についていないので結果的にこうなった。という感じを受けた。
「これが日本人なら面白いなぁ。でも、多分外国人じゃないかな」と思って名札を見たらフランス人だった。近年のフランスでの日本ブームは只ならないねぇ。こういう方が先入観なしに素直に伝統の型を身のうちに手にしたら想像もできない面白い作品が出来そうだ。日本人には無理だろう。しばし足を止める。
その他雑感として、額作品をみて思ったがアクリルプレートは邪魔でしかない。反射ノイズがあると不快感すら感じてしまう。アクリルプレートは、作品を一見高級に見せるし、長期保存に適しているが、鑑賞する上では邪魔でしかない。長期間の展示なら止む終えないが、短期間の展示なら生のまま見せるのが一番だと思えた。現代デザインの展示も有料であったが、ショップでカタログを拝見する。デザインの方が魅力的に感じるほど書は衰退しているかに思えた。実際魅力的なものも多数あった。日本人の眼力が著しく衰退しているのは間違いないだろうが、それと同じぐらい技術力がある表現者が減っているのだろう。技術の衰退だ。技術立国日本は表現の世界でも遠い昔であり、野尻先生を始めごく一部の人に限られた話に思えた。自分自身をかえりみても、技術のギの字もない。客観的にみて「下手だなぁ」と思う。
「下手だなぁ。やだやだ。誰書いたの?あ、私?そうだよ私だよ。私さぁ下手だよ」
「わかってる」
「わかってないから下手なんじゃない」
「上手くなる道が遠いから魅力に感じないんだよ」
「なるほど。つまり下手なままでいいわけだ。つまり下手を甘受したんだ」
「下手なままは嫌だなぁ・・・」
「なら道を歩むしかなね」
「先が見えないよ・・・歩くの嫌いなんだよなぇ」
「誰だって道は目の前しか見えないものだよ」
「結果は常に目の前にしかないわけね。となると、やはり下手だよ。仕方がない」
2時間半ほど歩きまわり、色々思うところあった。
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