私の師匠である、野尻泰煌という人は私の目から身体から鱗や鎧をこれでもかと剥ぎ取ってくれる。
「土台人間なんて大差ないよ」
先日もいともサラっと言った。
それは才能についてアレコレ話していた時のことだ。
師曰く、「才能があろうがなかろうが、人間なんて土台大差ない。どうあれ身の丈でしか人は生きられない」
と言いたいのだろうか。
師匠の言葉は常に二律背反を伴う。それは自然界が二律背反であることと同じだ。
私は師匠を21世紀の歴史に確実に名前を刻む天才であると思っている。実際そうだろう。
炭酸飲料をガブガブ飲めばゲップが出るほど当たり前のことに感じている。
その人が「大差ないよ」と言う。
過小評価することもなく、過大評価することもなく、身の丈でいい。身の丈だよなぁ。見えているようで自分ほど見えないものはないね。
放送:第三百十二回:徒然語り#15巳年
13 時間前
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